おつかれさまでした「後書きテンプレート」
(覆面作家企画5)
とうとう覆面作家企画5の推理期間を終わり、まだまだ宴もたけなわですが、ここで一区切り。
みなさんお疲れでした。
わたしは「赤い鞄」という短編で参加させていただきました。
で、後書きテンプレートを使う前に、ちょっと長いんですが、前置きを書きます。
* * *
さて、「赤い鞄」。
ええとですね。まず、言い訳から(笑)。
わたしは、普段はこういう、“読者に対して、意地悪な話”は書かないんです。ホントに。
期間中、さまざまなご感想をいただきました。
解説が聞きたいというお言葉もありましたが、わたしは「闇」を書きたかったんです。解説は一切しません。それが「闇」です。
なぜ、わざわざこういう小説をこの企画に選んだのかは、
端的に言うと「問題作」を出したかったからです。
前回、参加した時にわたしがナチュラルに書いた短編をたくさんの方に気に入っていただけたので、その辺は非常に満足度しておりまして。
だから今回は違う評価を得たかった。
それで思い出すのが覆面作家企画2での、お友達作家の高村紀和子さんの「オチボシ」という作品です。この話、わたしはいい意味で“不愉快”でして(笑)。ものすごくインパクトがありました。今でも覚えてるぐらい印象が深いんです。
それを、ちょっと羨ましいなと思いまして。それで印象を強く残すような作品をわたしなりに書いてみようと思ったわけなのでした。
で、内容について、です。
この「赤い鞄」は、ですねえ。わたしのネガティブドリームです。奇妙なあこがれです。
それを、大好きな黒沢清(映画監督)テイストで書いてみました。
わたしは世の中の人を愛してるし、どんな人でも分かり合えるんじゃないかと本気で思っています。
でも、どうしても分かり合えない時もあるかもしれない。そうした陰の部分に、不思議なあこがれを抱くのです。
この小説の中で、わたしがハッキリと意識して描いたのは夫婦の間に広がっていた闇です。
合理的な判断が出来るところ、説明がつかないところを混ぜ込んだのは故意にやったことです。その理由は、そう、闇を描くためです。書く時間や文字数が足りなかったわけではないです(笑)。
そんなわけで、読んでくださった方の中にはミステリとしていろいろ推理された方もいて、とても嬉しく感想を拝見しました。
なので、この場を借りて、御礼を申し上げます。個別のご返信はできませんが、本当に感謝しております。
「携帯電話を取り上げたことで弓子怒って復讐のために自殺した」説とか、なかなかイイ線いってるご感想もあり。嬉しかったです。
この小説は一人称だから、主人公たる稲森が、都合のいいことだけ見て、見たくないこと見ないフリしてるとすると、妄想説も生きてくると思います。
「ほんとうのところは誰にも分からない」のが正解といえるのかもしれませんね。
でもね、また話もどって。
普段は本当にこういう小説書かないんですよ。読者に対する意地悪もしないですよ(笑)。かっちりしてるって言われるし。
ウチのサイトのサブタイトル見てください。「人生けっこう楽しいじゃん」って(笑)。この小説は「人生ぜんぜん楽しくないじゃん」ですけど。でも、普段はポジティブ人間なんです。
気に入っていただけたら、またサイトにお立ち寄りください。わたしはどんな辛口でも大好きです。マゾヒストですから(笑)。
そんなわけで、ようやくあとがきテンプレートに移ります。
* * *
■作者名冬城カナエ
■サイト名&アドレスしゃべるウサギ
http://www.talkingrabbit.net/
■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレスC09 「赤い鞄」
http://maskwriter.web.fc2.com/5/sakuhinac/c09.htm
■ジャンル黒沢清ホラー、もしくはミステリ
■あらすじ礫死体で見つかった妻。
それをさがす「私」。
大きな鞄で、旅をする女。
お前は、私を恨んでるのか。
■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。http://talkingrabbit.blog63.fc2.com/blog-entry-970.html
■推理をかわすための作戦は?普段はあまり書かないネガティブワールドにしました。
■作品のネタを思いついたきっかけは?書く時は夏だったからホラーがいいなって。
昔のネタ帳見たら、この話しのさわりが書いてあったので。
■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。後述しますが、わたしは「闇」を書きたかったので、何をどう闇にするかは悩みながら決めました。
読者の皆さんには、ぜんぜん分からんと思いますが、わたしの中ではわりときちんと区分されています。
■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。鞄の中で、妻が浮かべていた表情をラストに入れてたんですが、故意に抜きました。
……読者に意地悪するためです。ごめんなさい(泣)。
あと、舞台は、個人的にお世話になっている湯河原温泉にしたかったんですが、観光地としては地味なので、やはり箱根に。
箱根町観光協会から観光PRに貢献したということで表彰状もらいたいです。嘘です(笑)。
■その作品の続編または長編化のご予定は?ないない(笑)。
■その作品で気に入っている箇所はどこですか?中強羅のシーン。
■推理期間中、褒められた点は?恐ろしい。グロい。ぐいぐい引き込まれた。これ書ける人は限られている。一糸乱れぬ書き口。加齢臭がする。壮年の男性の一人称が上手く書けてるとか。などなど。
どの感想も非常に嬉しかったです。わたしは自分の文章が上手いとは思ってないので(簡潔だし、そっけない)、技量のことをほめていただいたのは意外でした。嬉しいです。
あと、どなたかがとても良い感想を書かれていました。「ぐいぐいと強い力で怖いところまで連れていかれて、そのまま放り出された感じ」 そうそう! まさにわたしがやりたかったのはそれです。嬉しいなあ。。
想定していたような、「何コレぜんぜん意味分からん」とか「意味不明、ウンコみたい」とかいう感想はほぼなかったですね。罵倒されるの待ってたのに(笑)。
みなさん優しいなあ。。
■推理されてみて、いかがでしたか?わたし特有のリアル地名使い(しかも神奈川県内)とかいうことよりも、加齢臭がすることとか(笑)そういうので当てていただきました。かなりの正答率じゃないかしら?
■正解以外に、あなたの名前があがった作品はありましたか?C12、C08
■あなたの作品の作者だと推理された方はいましたか?楠園冬樺さん、碓地海さん。
■推理してみて、いかがでしたか?イメージとノリ、作風で判断するんですけど、なかなか当たらないですね。
なんか推理って、当てていただいても外していただいても嬉しいんですよ。だから自分もなるべく「誰それが○○では」と、作風で判断して推理してみることにしました。
作風で当てたり外したりしていただくと「○○さんはそんな風に思ってるのか!」と、新鮮だったり、嬉しかったりします。
■あなたの推理はどのくらいの正解率でしたか?ぜんぜんダメです(笑)。でも、真冬さんは当てましたぞ!
■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?うなづく、は間違いらしいですね。初めて知りましたよ(笑)。でも、やめないから!
句読点を抜くのは、最近のわたしの流行でして。欠落感とか、キモチ悪い感を出すためにやってます。
■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。もっとも気に入った3作品は後述しますので、それ以外の作品を10本ほど。
「シキ、若しくは渇いた刑場」色というテーマで、中国伝統の色つき幇の世界とは(!)
素敵すぎます(笑)。
「SIKI」まさに匂い立つ雰囲気。素晴らしい。
「俺の妻の手作り弁当がまずいわけがない」大変よくボケ倒しているので(笑)。面白かったです。
「覆面朗読会を始めましょう」完成度が高くて、長年の友情のこじれをうまく描いていて。なんかとても気に入りました。
「俺 in QQ 24時」もう、この主人公に本気で腹が立ったので(笑)。
「黒と白の世界」あまりに展開が早すぎて、びっくりしたので。こんなんアリなの? と。
「the day before you came」この作品の完成度の高さに唸りました。ラストで、ふふっと笑ってしまいました。
「さようなら、おじさま」すれ違う二人の男女を、片方の視点から破綻無くうまく綺麗に描いている。わたしこの作品すごく好きです。
「磐縒姫(いわよりひめ)」こんなに硬質で硬派な作品に遭うとは思っていませんでした。嬉しい驚き。
「perfume of mystery 」この作品が途中でブッツリ終わっていて、しかもHブロックの最後にあったので(笑)。
■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。「魔法」
「俺の妻の手作り弁当がまずいわけがない」
「透明な口付け」
「さようなら、おじさま」
「許し」
自分もそうですけど、凝らないタイトルが好きなので、
「魔法」が、タイトルと内容のマッチングからして、一番好きですね。
■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。メチャクチャこれ好き! っていうのが3つでした。
「グリーンサイン・レッドサイン」見守る人(機械だけど)の純粋な愛情や心が、当の少女に伝わらないところがいいのです。
「水の、匂い。」とにかく無性に好きです。感動しました。がんばっている人が回りに温かく支えられている、っていう話がツボだからなのかもしれません。
「愛情木端微塵斬り、同情十把一絡げ」ものすごく複雑な感情が湧き上がり、それをなんという言葉で表現したら良いか分からない作品でした。実に面白かったです。
* * *
以上です!
ありがとうございました(^^)
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2011/10/09 | 覆面作家企画5 | トラックバック:0 | コメント:2 | 「しゃべるウサギ」へ